まず、インフラって??

インフラの定義ってあるの?

先日の投稿で、現代生活に欠かせないもの=インフラ、と抽象的な概念でご説明しましたが、一般的にインフラとは、どのように見られているでしょうか?


公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構の20133月に研究報告書である『インフラ投資に関する調査研究報告書』によりますと、下記のようになっております。


インフラ投資の対象である「インフラストラクチャー資産」の定義は必ずしも明確ではないが、当機構の過去の研究では「社会にとって必要不可欠なサービスを提供する施設、設備、ネットワークなどの総称」と定義している

詳しく見ていくと?

また同報告書によりますと、下記のようにジャンル分けができるようです。

 

済イン

会イン

輸送

(Transportation)

エネルギ(Energy)・ 公益事(Utility)

通信

(Communication)

社会インフラ

(Social Infrastructure)

○有料道路

○上下水道

○通信タワー

○教育施設

○橋、トンネル

○ごみ処理施設

○基地局

○病院・介護施設

○空港、港湾

○送配電パイプライン

○ケーブル・システム

○刑務所

○鉄道

○発電(規制・商業)

○衛星ネットワーク

○政府機関入居ビル

○駐車場

○再生可能エネルギー

 

○軍関係施設

出所:各種資料より年金シニアプラン総合研究機構作成

 

また大きなカテゴリー分けの一つである、経済インフラは利用者から徴収される料金・使用料が事業キャッシュフローの源泉となることが多いそうですが、一方で社会インフラは、政府や地方自治体など公的機関からの契約に基づく対価の受領がキャッシュフローの源泉となることが多い、と同報告書では書かれています。

事業主体はどうなっているの?

上記事業の実態やその国々の制度などにより、公共性の高いものと見られる事業、若しくは民間運営へと託された事業など、様々であると思います。


日本では、民間や半官半民、若しくは(自治体などの)公共機関による運営・管轄がなされていることを鑑みると、かなり入り組んでいますね。ざっくりとですが、このような感じでしょうか?


  • 有料道路: 例)NEXCOなど道路公団系
  • 上下水道: 例)東京水道局など地方自治体系
  • 通信タワー:例)ドコモやau、Softbankなど民間事業者
  • 教育施設: 例)国立・公立は政府・自治体など主体だが、私立などもある

事業リスクは?

各事業の個々の要因(地理的、政治的、法律的など)により、リスクは様々であります。またたとえ同じ事業であろうとも、リスクが一定とも限りません。加えて事業フェースにより、開発段階(グリーンフィールド)と開発完了後の運営段階(ブラウンフィールド)という段階わけもあり、一般的な投資に使用されるリスク指標(標準偏差等)では把握できないものばかりが取り巻いています。詳しい内容は次回お話しいたします。

 

次回はインフラ投資についてです!